みきみに@アフリカの徒然日記

官僚を辞め、NGO職員としてアフリカ駐在中。読んで心穏やかになる記事を書いていきたい。

友人に裏切られるより辛かったこと

今日は自分の心がかなり落ち込んだ話を、二度と同じことのないように記録しておきたい。

 

私はアフリカでもずいぶんと田舎に住んでおり、セキュリティなどの関係から、一応「ホテル」と呼ばれる建物の一室に住んでいる。キッチンはついていないけれど、毎日掃除のお姉さんが入ってくれたりして結構快適に過ごせている。今ではこの掃除のお姉さんが大親友!である。

 

でも、3ヶ月前ぐらいに、この掃除のお姉さんとの関係で、勝手に私がつらい思いをし、すごく落ち込んだ。

それはある日曜日、私が市場に行きたかったけど、行き方がわからないという話をしていたら、掃除のお姉さんが、「一緒にいってあげるよ!」とついてきてくれたことが話の始まりである。市場はとてもカオスだけれど、無事自分の買いたいものも買えて、「本当にありがとう!」とお礼をいった。お金を渡そうかとも思ったけれど、チップの文化もないこっちであえて渡すのも何かよくないかもな…と思い、言葉だけでお礼を伝えた。

そのあと、お姉さんは一通りいつも通りの掃除を終えた。そして帰り際私に向かって言った。「帰り道に木炭を買って帰りたいから、60円貸してくれない?」と。「60円貸してくれない?」のあとに、「お金をホテルのフロントにおいていたがなくなってしまった」「一回家に帰って買いに出る時間もない」というようなことも言われた。

 

そのとき私は思ってしまった。「これは徐々にお金を要求されるやつだ…」と。「市場についていってあげたんだから少しぐらいちょうだいよ」という話なのかもしれないとも思った。でも、それでも、なんとなくやっぱり日本だったら「良いですよ」っていうものも、疑ってしまう自分がいた。このホテルにはこれから年単位で滞在するつもりであり、最初は「60円」であっても、毎週、毎日のように要求されるようになったり、お願いしなくても勝手に市場についてこられて徐々に値段をあげてお金を要求されたりしたら、私も困る。しかも、「一回家に帰って買いに出る時間もない」というのもすごく嘘に思える…、完全に私は疑ってしまった。

 

でも、なんとなく断る勇気もなくて、「あとから返すから」という言葉をもはや信用せず、そのときは60円をお渡した。

 

お姉さんと別れた後、「これから仲良くなれると思っていたお姉さんにお金を要求されるなんて悲しすぎる…とりあえず今日は市場についてきてもらった代金と割り切ることはできるけど、もし今後も要求されたら…」とかなり複雑で悲しい気分になった。

 

しかし、次に会ったとき、なんと私の部屋をノックして、「この間はありがとう!」と律義に60円を返してくれた。このときに本当に心が痛いというか、涙は出せないけどとても悲しいというか、なんとも表現できない気分になった。「ああ、本当にあのとき必要だったんだ。」「最初から疑ってかかった自分はなんなんだ…」と。

 

そのときは「ううん、全然いいよ!」とただただお金を受け取ることしかできなかった。

 

ただただ不快な気分が心をめぐる中、ベッドに横たわっていて気づいた。「友人に裏切られるよりも、友人を信頼できないことのほうがつらく、悲しいことなのではないか」と。

こんな気持ちなら、あのままお金をとられたほうがまだましだった。こんなにこんなに良い人だし、善意で市場にもついてきてくれたのに、なんであんなに疑ってしまったのだろう…。

それ以降、お姉さんにお金を貸してとお願いされることもないし(そもそもたまたまあのとき必要だっただけである…)、本当に本当にお世話になっている。あのときのことを思い出すと、本当に自分のことが嫌になりそうになる。人を信頼できない自分は本当に悲しい。

もちろん、安全面などから慎重に生きるのも大切だし、信頼していて裏切られたらそれはそれで悲しいだろう。でもやっぱりそれでも私は人を信頼して生きていきたい。

そう気づかせてくれたお姉さんとは、たまに野菜をお裾分けしたりしてとっても仲良く過ごしている。これからもずっと信頼して過ごしていきたい、たとえ、もし裏切られることがあったとしても。